公正な採用選考について(厚生労働省)
中央会からのお知らせ2020年03月25日
厚生労働省では、応募者の基本的人権を尊重し、広く応募者に門戸を開くとともに、適性・能力に基づく採用選考を行う公正な採用選考システムの確立が図られるよう啓発を行っています。
近年、情報化の進展に伴いインターネット上に差別的な書き込みが行われるなどの状況変化が生じていることを踏まえ、平成28年12月に成立した「部落差別の解消の推進に関する法律」の着実な施行により、国として部落差別を解消するための教育・啓発等の取組を進めているところです。
公正な採用選考システムの確立に向けては、企業に対する啓発・指導に取り組んでいますが、一方、採用担当者のほか企業トップクラスにおいても、面接等で「本籍・出生地」や「家族」に関することを聞くなど、就職差別につながるおそれのある不適切な事象も依然として発生している現状にあります。
さらには、性的指向や性自認を理由に、あるいは外国人であることを理由に、採用選考において、不適切な対応がなされた例も報告されているところであり、こうした人権課題への対応も求められています。
生産性向上と人材確保のためには、「魅力ある職場づくり」が不可欠です。一方、近年の人権意識の高まりや企業のCSR(社会的責任)の観点から、企業に対し、人権に対する一層の配慮が求められる時代になっています。仮に、採用選考の場面で応募者の人権を軽視するような言動が明らかになれば、人材確保に支障を来すばかりか、社会的な批判からステークホルダーの信頼を損ない、企業価値を低下させることにもつながりかねません。
事業主の皆様におかれましては、上記等の公正採用選考の趣旨を改めてご理解いただき、「公正採用選考人権啓発推進員」の適切な配置、推進員や企業トップクラスの方の労働局・ハローワークが行う研修会への積極的な参加、各企業内での周知により各企業における公正な採用選考が実現されるよう、各段のご配慮をお願い申し上げます。
なお、公正な採用選考のポイントにつきましては、下記リーフレットをご覧ください。