特集

「廃棄物処理の現状と排出者責任」


○改正廃棄物法
 改正廃棄物について処理法によりますと、 国が廃棄物の排出抑制、 再生利用による減量、 不適正処理防止のための基本方針を策定することになり、 県においても適正処理計画を定められることになりました。 このことは廃棄物適正処理について、 各県の独自性が認められたことを意味し、 広域的、 積極的廃棄物行政か管理強化の取締行政か、 今後の姿勢が問題になります。

○岩手県における不法投棄の現状
 毎年6月に 「不法投棄監視強化月間」 として、 県、 市町村、 県警、 公衛連、 廃棄協等による合同パトロールが実施されている。

【概要】平成10年度
 10保健所2支所管内
パトロール個所        27個所
総参加者           228名
不法投棄されている廃棄物の種類
紙くず、 家庭ゴミ (ビニール袋入り)、 冷蔵庫、 洗濯機、 ふとん、 家具、 衣類、 雑誌、 段ボール、 空き缶、 自転車、 タイヤ、 農機具、 廃プラスチック、 金属屑等
回収した個所  15箇所
原因者2、 土地管理者2、 自治体7、 公衛連・ボランティア3、 その他1

 このような実情から見ても 「廃棄物の適正処理」 がなされていないことが問題であり、 今後も活動が継続されるものと思われる。

○排出者責任
1) 委託契約
 排出業者は、 産業廃棄物を委託する場合にはその廃棄物により運搬と処分について、 それぞれ契約 (二者間契約) を行わなわなければならない。
 ただし、 運搬と処分の許可取得業者であれば同一業者と契約ができる。 特別管理 (感染性) 産業廃棄物についても同様である。
2) マニフェストの交付 (平成13年4月1日より新様式に改正)
 産業廃棄物の処理の流れを管理するために平成2年より始まり、 平成5年4月に特別管理産業廃棄物 (感染性廃棄物) に義務付けされ、 平成10年12月より全ての産業廃棄物に適用されています。
 排出事業者が産業廃棄物を排出する際に、 委託契約書に基づいてマニフェストに必要事項を記入し業者に交付する。 収集運搬業者、 処理業者を経由して処理状況を把握するシステムです。
3) 廃棄物に係わる帳簿の保管
 廃棄物の帳簿 (マニフェストで代行) の備え付けと保管は、 事業所ごとに5年間保管すること。


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