ビジネス・ウォッチング

ビジネス・ウォッチング 〜職場訪問記〜 vol.2

有限会社アイドカ

職場訪問記の第2回は、地域密着型の保険代理店で、いわて医師協と生命保険を中心に新たな連携を結ぶ「アイドカ」。「あなたの保険のホームドクター」をキャッチフレーズに掲げ、保険のかかりつけ医ともいえる頼りになる存在です。

保険業務のキャリアを生かし盛岡に創業

国道46号沿い、盛岡インター近くに本社店舗を構えるアイドカ。一歩中に入るとスタイリッシュなオフィス空間が目を引き、明るい雰囲気に包まれた面談室はゆっくり話ができるように配慮されています。「動物の絵や緑を基調にした部屋の装飾は、草原をイメージしているんですよ」と、代表取締役会長の田中広江さんが、にこやかに迎えてくれました。

有限会社アイドカの創業は1998(平成10)年4月。それまで大手生命保険会社に勤務していた田中会長は、「10年経ったら会社を辞め、自分の目指す代理店をつくる」と心に決めていました。「当時は、基本的に代理店は一つの保険会社の専属であるという一社専属制というルールがありました。しかし、私はイギリスのような乗り合い型で、たくさんの商品を扱う保険代理店を目指していたんです」と田中会長。

1996(平成8)年の保険業法の改正が後押しとなり、独立創業を決意。現在、社長を務める野坂哲司さんはその時の同僚であり、共に志を一つにして新会社を設立しました。

野坂社長は、「2人で生命保険5社、損害保険2社を扱う保険代理店として出発しました。本当にうまくいくかどうかわからなかったけれども、熱意だけは誰にも負けなかった」と、20年の歩みを振り返ります。

気軽に相談できる保険のかかりつけ医

新会社設立後、理想の保険代理店を目指し、全国178店舗で展開する「保険クリニック」のグループ会社の一員となったアイドカは、現在、前潟の本店のほか、盛岡市大通りにも店舗を構え、社員も19名に増えました。

保険クリニックとは、「保険は家や職場に来る保険会社の担当者の勧めで加入するのが普通」という常識を破った来店型の保険ショップで、「あなたの保険のホームドクター」というキャッチフレーズどおり、様々な保険の相談に応じる、まさに保険のかかりつけ医といえる存在です。

「皆さんが保険を選ぶときはより質が高く、その質に比べてコストの安いものを選びたいのは当然のことですが、どのように選んだらいいのかわからないという人が多い。当社は今、生保14社・損保8社の商品を扱っていますから、それぞれの会社の得意なところがわかるし、比較することもできます。いわばいいとこどりで、お客様に最適な商品をお選びすることができるのです」と、田中会長は自信を見せます。

創業当初、盛岡には同種の会社がなかったため、新商品の購入を相談する人に限らず、自分が加入している保険を見直したいと訪れる人も多く、順調に業績を伸ばしてきました。

「当社の強みはもう一つあります。この業種は歩合制が多い中で当社の社員はすべて固定給にしました。これは会社を始めたときからの私の決意です。お客様から相談や解約の要望があると、社員はすぐに駆け付け、手続きまで何度も足を運ばなければならない。そんな社員のために給料を固定にし、1人1人のお客様に親身に対応できる保険のプロを育てているんです」と、田中会長は力を込めます。

また、アイドカでは「1人のお客様を社員全員でお守りする」をモットーに、担当者の不在時はほかの社員がカバーし、迅速な契約手続きはもちろん、多種多様な相談やアフターサービスに応えていることも大きな特長です。

資産運用から相続対策まで 金融全般の管理人

アイドカは現在、医療保険、学資保険など生保14社・損保8社の商品に加え、資産運用・資産管理など、金融全般を扱っています。保険商品については団体で加入すると割引制度があり、医師協の組合員にはメリットが大きいところですが、田中会長が特にお薦めしたいのは、相続税対策も含めた生命保険による資産運用だと言います。

「人生はいつ何が起きるかわかりせん。いざという時に問題が起きないよう、相続や納税の事前対策は絶対に必要なことです。当社は生命保険が中心ですが、金融全般のご相談を受けていますので、先生方のご家族を守ることを大前提に、今契約されている商品の見直しやアドバイス、メンテナンスも含めて保険の管理会社としてのお手伝いもできますし、先生方にはぜひ、職員の方々にメリットのある情報をお伝えする情報提供者にもなっていただきたい」と、田中会長は話します。

「保険を正しく理解していただき、保険を好きになっていただき、保険を活用していただくことにより安心を得て、皆さんに幸せになってもらうこと」がアイドカの目的であり、親から子へ、子から孫へと三世代にわたって「安心」を提供し、「心を高めて、長寿であること」が最終目標です。

野坂社長は「地域に根差した地元密着の会社ですから、社員も地元出身。生命保険は住宅取得の次に高い買い物で一生ものなので、お客様の契約を末永く守っていきたいと思います。あくまでも直接お会いして手続きするのが当社の方針ですから、お子さんや親族の方が県外にお住まいなら、どこまでも出かけて行きますよ」と、笑顔で話します。

創業から今年で20年。「つくりたいという会社の形が整ってきて、しっかりしたサービスができるようになりました。この段階で、医師協の皆さんと提携できるのは大変嬉しいことであり、全社員の力を結集してお役に立ちたいと思います」と、田中会長は医師協との連携に新たな期待を寄せ、「保険のかかりつけ医」としてより良いサポートを約束してくれました。

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代表取締役会長の田中広江さん(左)と代表取締役社長の野坂哲司さん。2人で創業してちょうど20年になる

 

アイドカの受付。社内は明るい色彩に包まれている

子供連れのお客様のためにキッズルームも備えている

各社の保障内容の一覧。最も適した商品を選びやすい

社員は地元出身者が多い

 

【本社/保険クリニック 盛岡インター店】
〒020-0148
岩手県盛岡市前潟2-2-20
TEL:019-601-5818
FAX:019-601-5819

【保険クリニック 盛岡大通店】
〒020-0062
岩手県盛岡市開運橋通1-25 BOSS62 1F
TEL:019-681-4514
FAX:019-681-4524

代表取締役会長 田中広江
代表取締役社長 野坂哲司
設 立 平成10年
従業員 19名