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いわて資源循環型廃棄物処理構想
この構想は平成13年3月27日に岩手県が前述の主旨にもとづいて作成したもので、 21世紀に岩手県における廃棄物処理対応を示唆するものである。 これに基づいて5年ごとに 「岩手県廃棄物処理計画」 が作成、 見直しが図られ、 平成29年度まで続けたいとしている。
この構想の基本的な考え方は、 次の4項目である。
(1) |
原則 「自県 (圏) 内処理」 とする。 |
(2) |
一般廃棄物と産業廃棄物の 「共同処理」 を推進する。 |
(3) |
いわてクリーンセンター方式の推進 |
(4) |
廃棄物処理業者の育成と機能分担 |
このことからも県内で排出される廃棄物は、 県内廃棄物処理施設で処理されることが明確化されている。
しかしながら特別管理産業廃棄物の処理状況は、 下記のとおりである。 (平成9年度収集運搬報告書より)
廃 棄 物 |
感染性 |
汚泥 |
廃油 |
廃酸 |
廃アルカリ |
その他 |
合 計 |
県内処理 |
1,615t |
2 |
204 |
94 |
3 |
8 |
1,926 |
県外処理 |
671t |
369 |
5,460 |
4,091 |
2,051 |
631 |
13,273 |
合 計 |
2,286t |
371 |
5,664 |
4,185 |
2,054 |
639 |
15,199 |
県外処理が87.3%を占めている。
産業廃棄物について県外処理を見ると
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廃プラ |
7,341 |
t |
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汚泥 |
4,941 |
t |
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廃油 |
3,645 |
|
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廃酸 |
5,691 |
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|
廃アルカリ |
3,585 |
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動植物残渣 |
5,245 |
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動物死体 |
7,830 |
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|
その他 |
5,743 |
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合 計 |
41,021 |
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岩手県における産業廃棄物排出量は、 355万トン県外搬出が5.4万トンである。
参考までに記述するが、 いわてクリーンセンターの13年度、 処理量は、 5.2万トンである。
岩手県で排出する量の1.4%である。
一般廃棄物と産業廃棄物との共同処理について考察すれば、 現行法上では、 焼却処理が考えられる。 盛岡・紫波地区環境施設組合では、 工期12年から14年に80t/24h2基のガス溶融炉の工事が進められている。 この地区の一般廃棄物収集量は, 70t/日である。 このような導入が県内に進めば、 産業廃棄物の共同処理も可能となる。 ただし、 ガス溶融炉によるスラグ、 アッシュ等の精錬処理が必要である。
いわてクリーンセンター方式の推進については、 いわゆる公共関与による県北地区に有機性廃棄物のリサイクルと焼却処理施設を整備するとしている。
処理業者育成と機能分担については、 期待される分野であり、 協会の事業活動にも多大な効果をもたらす。 13年度試行事業として県と連携して平成14年1月〜3月まで第3水曜日に 「廃棄物相談日」 を開設している。 また、 会員の資質の向上と協会運営強化を期すために、「組織検討委員会」を設置し、 姿勢を正すこととしている。
その他に行政による許可業務の迅速対応に期待し、 申請者の利便性に配慮し、 環境コンサル・行政書士会等による指導を実施することとしている。 |
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