地区だより(9)
居酒屋「きぶん」
いわて医師協同組合 常務理事 足 澤 輝 夫
やき鳥、おでん、旬のちょっとしたおいしいものが雑多に出る。6〜7人が座れるカウンター一列に小さいテーブルが2つぐらいだからすぐ満員になる。暖簾をわけて入ると初めての人も皆オトモダチ。
店の雰囲気はバクダン、メチル、ドブロク、カストリ、マッカリなどを飲ませる敗戦後の焼け跡闇市風だが、フツーの酒が出る。
やき鳥は、れば、ささみ、つくね、ねぎま、砂肝、はつ、皮、なんこつ(合鴨、のどぶえ、鶉のたまご、手羽先、銀杏、しし唐)、特に皮が旨い。
下働きの女性も居らず店主の晃くんが一人で切り盛りしているから、括弧内の品はあまり出ない。せんだって亡くなった晃くんのこよなくやさしい母堂が昔、店に出ていた頃は「ぬっぺ汁」とおむすびがあった。ぬっぺ汁は逸品、家庭的。その日から常連になる。
家内と二人でいく時は二千円も握り締めていけば鱈腹飲食しても勘定は十分。これもうれしい。でもここで紫波郡医師会の先生と遇ったことは一度もないのです。もし、訪れる方がおられれば、時々休業の日もあるので連絡してからいかれるようにされたい。
(居酒屋「きぶん」 紫波町字郡山駅 TEL.019-672-3243)