|
保険シリーズ T |
医師賠償責任保険
今回は、 医師賠償責任保険の必要性ならびに概要について説明したいと思います。
最近の医学・医療の進歩はめざましいものがあり、 マスコミ報道によって医療についての一般の人の関心が集まり、
また健診制度の普及に伴い健康に対する意識も大いに高まっています。 そして、
新たな医療は新たなリスクを内在し、 これにより以前はほとんど見られなかった原因により紛争が生じるようになりました。
現在の臨床の現場では、 医師は検査などに多くの時間を取られるようになり、 患者側との信頼関係を築く時間的余裕も以前に比して少なくなってきています。
さらに、 看護師にとっても、 高齢化社会の影響もあって、 患者に対しより多くの看護の手が必要とされる状態にあります。
一方、 世の中の権利意識が高揚してきている昨今、 医療事故に関する情報が新聞やテレビ等のメディアに登場する機会が多くなってきています。
医療機関における安全管理に関する盤石な管理体制がいっそう求められるようになってきています。
新聞報道件数推移(95−01.5) |
全国地方裁判所への新規提訴件数(96−00) |
|
|
医療過誤、 医療ミス関連記事数、 日経、 朝日、 毎日、 読売、 産経掲載分 |
このような状況下においては、 医療安全管理における盤石な体制を構築するとともに、
リスク転嫁の1つである医師賠償責任保険の加入の必要性が高まってきています。
医師賠償責任保険には、 日本医師会が運営する 『日本医師会医師賠償責任保険』、
『日医医賠責特約保険』 と民間保険会社の 『一般医師賠償責任保険』 の3つが存在します。
ここでは、 日本医師会の医師賠償責任保険の免責部分を補い、 かつ医療施設の使用・管理上で発生した賠償事故等を補償する
『一般医師賠償責任保険』 をご紹介させていただきます。
次ページへ続く
|