東北北海道医師協同組合定例協議会
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日 時:平成16年6月5日 (土)午後4時
場 所:ホテルメトロポリタン盛岡
4階 「早池峰の間」
当番組合:いわて医師協同組合 |
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定刻、 いわて医協・前川 滋常務理事の司会で開会。
【当番組合挨拶 (要旨) :いわて医師協同組合・眞瀬 静理事長】
盛岡の一番良い季節に皆様にご来盛いただきました。 世情は何かと騒がしいようであります。
本会は、 議題も多いのですが、 各医師協同組合の情報交換の場でもありますし、
親睦の場でもあります。 又今回は、 東京からのお客様と新たに宮城県の方々にもご参加をいただいております。
どうかご慎重なご協議お願いいたします。
座長に、 いわて医師協同組合・眞瀬理事長を選出し、 座長の提案により出席者全員の自己紹介が行われた。 |
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【報 告】 |
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(1) 協議会当番組合の引継ぎについて |
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…山形県医師会協同組合 |
三須良彦専務理事説明 |
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いわて医師協同組合 |
前川 滋常務理事説明 |
(2) 平成15年度協議会事業報告 |
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…山形県医師会協同組合 |
三須良彦専務理事説明 |
(3) 平成15年度会計報告について |
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…山形県医師会協同組合 |
伊藤正明常務理事説明 |
【協 議】 |
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(1) 平成16年度協議会収支予算について |
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…いわて医師協同組合 |
前川 滋常務理事説明 |
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全員賛成で承認 |
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(2) 東北北海道医師協同組合協議会会則第5条2項の改正について |
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…山形県医師会協同組合 |
伊藤正明常務理事説明 |
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…補足発言、 いわて医師協同組合 若山栄司副理事長 |
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全員賛成で承認 |
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(3) ブロックの法人化について |
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…山形県医師会協同組合 |
伊藤正明常務理事説明 |
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…補足発言、 いわて医師協同組合 鈴木勝征事務長 |
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今後の研究・検討事項とする |
(4) 全医協連の利用分量配当について |
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…北海道医師協同組合 |
後藤健治専務理事説明 |
全国医師協同組合連合会・小林照尚専務理事より回答があった。 |
(5) その他 |
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全国医師協同組合連合へ質問 |
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…北海道医師協同組合 |
後藤健治専務理事説明 |
昨年より各保険会社から 「構成員の適正化について」 として、 組合員の有無についての問い合わせが多くなってきました。
また、 保険会社毎にその対応の仕方が違いますので、 全医協連と保険会社との打合わせ内容を教えていただきたい。
全国医師協同組合連合会・小林照尚専務理事より回答があった。 |
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【講 演】 |
「全国医師協同組合連合会の現況について (要旨)」 |
全国医師協同組合連合会 永 井 龍 行 会長 |
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全医協連は昭和47年に開設されまして、 その時には29組合でございました。
現在は、 宮城県医師協同組合の加入によりまして58組合になり、 53の単組と5地区連合会があります。
組合に加入していただいた一つのメリットとして、 安い保険料で保険加入できるとか、
安価で物品の購入が出来るとかありますが、 出資金配当、 利用分量配当が出来ることが加入したメリットであり、
組合員加入増加にもなる。 組合で出資金配当、 利用分量配当の両方を行っている組合が3分の1、
どちらも出来ないのが3分の1、 どちらか片方を行っているのが3分の1という割合がここ10年間続いております。 |
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全医協としては組合の体質強化を目標として出来るだけの努力をしておりますが、
本質的には各組合が自助努力で利益を生み出すようにしていただきたいと考えております。
グループ保険では、 昨年の初めからコンプライアンスということが問題になってまいりましたが、
ある地区によっては、 コンプライアンスの問題で不当なことを言われてグループ保険が潰れかけた組合があります。
組合員外は駄目だと言われて運営できなくなった。 我々としては折角自家保険を持っているのだから何とか運用して行こうよということで、
勤務医、 あるいは看護師さん、 あるいは家族も含めて加入できるよということで
「あんしん君」 というものを作りました。 様々な問題を乗り越えていかないと、
組合員に本当の意味での利益をお渡しすることが出来ないのではないかと考えております。
私は創立総会が広島市でありましたが、 今でも憶えておりますので感慨深いものがあります。
各地区に何とか協同組合を拡げていきたいと、 岩手県にも何回か伺いまして、
八木義郎先生にはお世話になりましたし、 懐かしく思います。
協同組合というものが出来ましたのは昭和24年でありまして、 中小企業等協同組合法というものが出来まして、
サービス業、 医師とか弁護士とかが協同組合を作れるようになったのであります。
昭和20年代に出来たのが三つ位でしたが、 東京都医師協同組合、 京都と大阪にありまして現在は58組合となったわけであります。
そして団結して一つの大きな力になってきたわけであります。 ご存知のように現在は医療経営がどんどん締め付けが厳しくなってまいりまして、
医療を経済的効率だけでみているということを皆様もヒシヒシと感じていると思いますが、
我々が抵抗していく手段は医政ということもありますが、 ご存知のように日本の政治は合理的に運営されておりません。
年金法案になどは皆さんあきれたと思います。 コミュニケーションという学問は、
単に人と人の繋がりではないかと考えておりましたが、 民主主義は4対6で意見が分かれたら、
6が勝ったというだけではコミュニケーションではないとのことです。 4をどれだけ取り入れるかということです。
皆が6の方を向いてくれるかということがコミュニケーションだということで、
日本には真の意味でのコミュニケーション、 民主主義が育ってないのではないかと考えております。
平均寿命のことを申し上げますと、 日本は最高であります。 アメリカはあれだけ医学が発達しても第26位くらいであります。
それから考えますと、 今の医療を公平に国民が享受しているのは、 日本だけではないかと思います。
しかし、 現在の医療制度、 段々に窮屈になってきております。 私は産婦人科医をしておりますが、
産婦人科医のメーリングがありますが、 ピルをある会社が一挙に値上げしてきた。
「そんな馬鹿なことがあるか」 とその先生がカンカンに怒っておりました。 中国の市場の10倍くらいの価格で売ってるんです。
馬鹿な、 日本で開発された薬で、 輸入品ではないのです。 日本国内で利益を上げて、
中国での損失を補うというようなひどいことが行われています。
今後、 医師協同組合として行う事業は限りなくあるのではないかと考えております。
先程申し上げた福祉の問題もあります。 医薬品の問題も取り上げないと医療機関が不当に高い薬品を使わされて、
検査の点数を下げて、 医師は自己犠牲を強いられております。 何とか医師協同組合でカバーできないか、
政治を頼りたいと思いますが、 頼っているとがっかりすることも多いのですから、
我々の自助努力で何とか今の医療を支えている開業医の方々にお役に立ちたいと考え、
全医協連は今年も約3億円の利益をあげそうでございますし、 昨年並みの利用分量配当を出来ると思います。
ぜひ各単組が自助努力で力を持つようになっていただきたいと思いますし、 また、
宮城県医師協同組合が出来たことは、 東北では宮城県はある意味では名士でございますので、
これから秋田県、 福島県、 青森県にも動きが出ればと思っております。 是非、
全医協連の利用出来るところは、 ご利用いただいて、 全医協連は体質的には総資産22億円位は持っておりますので、
より増えていくだろうと考えております。 問題は各単組の体質が弱いところがある。
勤務医に対してのアプローチがもう少し出来ないものだろうかという二点であり、
三つ目は日本医師会との連携でございます。 日本医師会が号令をかけて全国に医師協同組合が出来る日を祈念しておりますが、
医師会は学術的なもの、 医事紛争の問題等ではがんばっておりますが、 加入したらある意味では経済的利益が欲しいということで、
前日本医師会長にも、 「医師会会員証に付加価値をつけてそれを持っていけばVISAでもUCでも全部使えるし、
デパートなどでも割引が出来るということにしたらどうでしょうか」 と申し上げたのですが、
そういうものを作れば勤務医の加入も増えていくのではないか思います。 色々なお話をしてまいりましたが、
東北北海道ブロックの方々、 特に新しく組織を立ち上げた宮城県医師協同組合にもがんばっていただいて出資金配当、
利用分量配当を出せるようになって、 日本の福祉、 医療を守っていくことを我々が下で支えていけるものになればと考えております。
今後、 東北北海道ブロックが拡大、 強化されんことを祈念して終わります。
【次期開催担当組合挨拶:北海道医師協同組合 新井田光路理事長】
本日の定例ブロック協議会を聞いて、 最後に永井先生の意義のあるお話をいただきましてありがとうございました。
北海道医師協同組合は来年ちょうど50周年を迎えます。 北海道の気候の最も良い時期に定例のブロック協議会を開催したいと思っております。
そして秋には50周年記念総会を通常総会と一緒でなく離して開催するつもりでございます。
皆様が参加されることを、 宜しくお願いします。
前川常務理事の言葉で閉会。
懇親会
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