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「温 泉」 |
水沢医師会 小 見 克 夫
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岩手県は住んでいるとあまり気づかないが「温泉県」である。温泉街に行くと硫化硫黄の臭いだけでない川の水と温泉成分の臭いと融合した独特の臭いが漂い、温泉に来たという実感がしみじみとして癒しの気分にひたれる。
岩手県内の温泉はほとんどまわったが、全部の「湯」に入ったわけではない、平均して毎週1回は行っている者として独断と偏見でいろんな意味での日帰りベスト3を紹介したいと思う。ついでにワースト3も?
- 気に入ってほぼ週に1.5回は行っている台温泉の「精華の湯」。日帰り専門ですが、3時までは付属の施設で「そばどころ」をやっていて結構おいしいです。午後10時まで開いていて熱めの湯でさすが花巻温泉に供給している元湯台温泉ではの何となく気に入った所です。(500円)
- 湯田温泉郷の湯川温泉の「ふるさと」ゆったりとした露天が良いです。宿泊も良し。(500円)
- 繋温泉郷の「湖山荘」。内湯は狭いが綺麗、ここのおすすめは離れの宿泊施設と露天風呂、景色は見えないが広くゆったりとしたややぬる目の露天でのんびりと出来る。(800円)
まだまだあると思うがここ水沢から気軽に日帰り出来る温泉で、かつ行ったことのあるなかから選んでみた結果です。ついでに期待はずれという点での3つ。
- 夏油温泉。秘湯と全国的に有名となり、昔と変わってしまった。祝祭日はいものこを洗う如く全国から人が押し寄せ、秘湯の面影はない、露天風呂は昔は蕩々と湯があふれ出て時として蛇の死骸が浮いていたりとそれなりに趣があったが、いまは落ち葉やゴミが浮いて湯量は少なく濁っている。露天は石けん使用禁止で体を洗うことが出来ない、どうやって湯に入る前にシモを洗うのか、列が出来て順番待ちなどという風呂もある。温泉街に入る手前から左に橋を渡った国民宿舎の方はまともなそうだ。
- ホテルと名の付く大きなところ。何処でもそうだが相当に薄めて消毒剤をたっぷり入れていてさらし粉の臭いが強い。銭湯よりはマシかも。しかも高い!!宿泊宴会専門か?
- 市長村営の温泉又は保養所みたいな所と新興の温泉。無理矢理1000メートル以上も掘って25度以上ということで「温泉」としたこれらの湯は、まだ湯が落ち着かず濁っていたりレジオネラ菌の関係でやはりさらし粉臭い。料金が安く近隣の社交場となっていることが多く、銭湯代わりに利用しているようだ。よそ者が行くと何となく疎外感を感じ居づらい。売店で山菜・キノコのたぐいが売っていることが多く、町ではなかなか手に入らないのが安く売っており、私にはそっちの方が魅力である。
最近はレジオネラ菌(昔、我々は「在郷軍人病」と習った)感染症が問題になり、全国の公衆浴場・温泉が定期検査の対象となり、定期的な清掃とお湯の入れ替えをやっていない温泉はがっちりと消毒をしている。そしてそういうところは「さらし粉」の臭いがきつく興ざめとなる。一昨年は温泉成分のことでずいぶんマスコミが騒いだ。施設には必ず「成分分析表」が掲示してあり(なぜか岩手県は薬剤師会が行っている)それは源泉の成分であり、あとは何万倍に薄めようとも「温泉」と言って良いことになっている。だからみんな「掛け流し」にこだわるのだが、普通は源泉そのままでは熱くて入れないか成分が濃くて皮膚炎とかを引き起こすので、うすめているのが普通だ。「源泉掛け流し」というのは元々の成分が薄いか温度がぬるいのかのどっちかな筈である。
もっと良いところもあるだろうし、もっと良くないところもあるでしょうが、私の行った所のなかでの独断と偏見で書かせて貰いました。
私の車にはいつも風呂道具が入っており、いつでも「ひょい」と入れるようになっており、今度は「道の駅」巡りをこれに加えようかと思っている。
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