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「雫 石 町」 |
岩手郡医師会 高橋 孝
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巨大な杉の老木の朽ちた根元の底も知れない洞のなかで銚子の先に似た口先からしたたり落ちる清水が下の石に当たり共鳴して「ターン、ターン」と奇麗な、美しい音を立てていた。
大勢の人々が聞いて「滴石」と呼んだのが地名の始まりと言われている。
「山と牧場といで湯の町」をキャッチフレーズに町の木は杉、町の鳥は鴬、町の花は菊の人口二万の山々に囲まれた雄大で静かな町です。
今年旧雫石町、御明神村、西山村、御所村が合併して新生雫石町ができて50年になり、庁舎の玄関に「新生雫石町50周年、新たな町づくりへの挑戦」と真新しい看板が掲げられている。
合併前の村立の診療所名がそのまま残り3名の先生方が地域医療に頑張っております。全町で医療に携わっている先生は約20名おります。
キャッチフレーズの山は最近噴火の恐れありとして、医師会でも大々的な防災訓練もした岩手山を始めとする標高1000メートル以上の山々に囲まれ、夫れ夫れに端を発した美しく、奇麗な川はヤマメ、イワナなど魚の宝庫で毎年アユの全国釣り大会が開かれている。
又、スキー場も多く、平成5年2月にはアルペンスキー世界選手権盛岡、雫石大会が開催され、我々町民にとって世界に雫石の名を知らしめた効果はもとより、道路が立派になり最も有り難く、最大の効果であった。
牧場は明治24年創業の日本唯一の民間総合農場の小岩井農場はあまりにも有名で冬は「岩手の雪祭り」として全国に知れ渡っている。
いで湯の町は傷ついた鴬が傷を癒したとされる「鴬宿温泉」をはじめ、橋場温泉等12の温泉があり「はしご温泉」もと、町の観光協会が進めている。
其のほか雫石は美人が多く「雫石あねっこ」と言われ、私は民話「野菊物語り」の中に登場する笛の名手で美人の野菊の子孫だと思っている。
更に雫石の城主「戸沢様」と野菊が秋田に移り住み子供に恵まれたとあり、秋田美人も小野小町の子孫ではなく野菊の子孫と思っている。
又宮沢賢治の「注文の多い料理店」に登場する狼森(おいのもり)も見えます。まんつ、一度、遊びにおでってくなんせ!
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