第15回通常総代会
■日時:平成17年5月28日(土)午後3時 ■場所:岩手県医師会館視聴覚室 |
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定刻、司会を岩動 孝専務理事の司会で開会。平成16年度内の物故会員へ対し黙祷。
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【眞瀬 静理事長挨拶(要旨)】:
平成16年度の「いわて医師協同組合」の事業は、順調に推移しております。世情様々なことがあり何かと騒がしいことであります。
昨年度から私は産業廃棄物の協会・組合・育成センター等の役員を務めておりますし、また「全国医師協同組合連合会」では八木義郎元理事長、小野寺弘之前理事長に続き、東北・北海道ブロックからの理事に選出されております。
結局、外での仕事が多くなり留守がちとで、若山副理事長、岩動専務、役員の皆様、鈴木事務長をはじめとする事務職員の方々にご迷惑をおかけしております。
規制緩和の世の中ですが、医師会は学術団体という性格上、経済活動は医師信用組合と当組合がおこなっております。
当組合としては、特に感染性廃棄物の問題もあり、産廃関連の業界活動には積極的に参加しておりますが、横浜の産婦人科医院の問題があって県内にも同様のことがあるのではと疑惑の目を向けられております。
昨年、業者から医療廃棄物処理中の針刺し事故の報告もあり、業者からは医療機関は更に嫌われております。医療廃棄物の処理には十分ご注意ください。また、「個人情報保護法」も今後の大きな問題となる可能性があります。
しかも一方では「情報開示」を求められるという二律背反とも言うべき法律で医療現場では未だ混乱があるようです。今後とも会員のお役に立つべく誠心誠意努力するつもりでございます。本日は慎重なご審議を宜しくお願いします。
岩動専務から「本日の総代会は、総代数67名のうち出席者数40名、委任状提出者数9名で過半数であり本会は成立する」と。次いで石井 隆先生(盛岡市医師会)を議長に選出。議案の審議に移った。
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【来賓挨拶:石川育成岩手県医師会長挨拶(要旨)】
「いわて医師協同組合」は、平成3年1月に事業を開始しまして今年で15年目を迎えました。この間、八木元理事長さん、小野寺前理事長さん、役職員の皆様がお互いに協力しあいながら使命を果たしてきたと思います。
眞瀬理事長が就任してからも順調に経過しておるようでございます。県医師会員の福祉部門の大部分を担当していただいており、この場を借りて御礼いたします。
医業経営も長引く景気低迷の影響ということもありますが、新規開業医が増え、特に盛岡市内は顕著であります。パイが限られております。
患者数も変わりませんし、人口も減少傾向でありますので各医療機関の受診者数も限られますから、つい出来心ということがないこともないわけであります。
しかし、悪いことは悪いこととして厳然とした対応をし、再発の防止に努めたいと考えます。
つきましては、私事でありますが、日医・坪井前会長時代、現在の植松会長に代わりましてからも「日本医師会自浄作用活性化委員会」の委員長を務めており、「ハンドブック」を6月に仕上げ都道府県医師会、郡市医師会に送付し会員に徹底をするようにお願いをします。
あくまでも不正行為を根絶するのが最終目的でございます。
日医では、当初、不正行為した医師とリピーター医師と同じ所で再教育するかの考えでありましたが、明らかに反社会的行為と医療ミスと同じ場所で一律に教育することは無理があるとの考えを申し上げました。
日医もリピーター医師の教育ということになったようです。しかし、リピーター医師については、各都道府県医師会に名簿の提出を求めてきましたが、納得できないことであると述べました。
こういう様々な状況の中で「いわて医師協同組合」におかれましては、損害保険を扱う「全国医師協同組合連合会岩手支部」、生命保険を扱う「(有)いわてメディカル」と3社が連携して好調な事業展開をしているようでございます。
今後とも連携強化し会員福祉のために医業経営のために成果を上げられることをお祈りします。
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【議 事】 |
第一号議案 |
平成16年度事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書及び剰余金処分案の承認の件
・事業報告は若山副理事長説明
・各部事業については担当常務理事説明
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第二号議案 |
平成17年度事業計画及び収支予算設定の件
・事業計画は若山副理事長
・各部事業については担当常務理事が説明。
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第三号議案 |
経費の賦課及び徴収方法の決定の件 |
第四号議案 |
借入金残高の最高限度の決定の件
但し、この決議は次期通常総代会まで有効とする。 |
第五号議案 |
取引金融機関の決定の件
但し、この決議は次期通常総代会まで有効とする。 |
第六号議案 |
役員報酬の決定の件
・三号議案〜六号議案まで、前川常務理事説明 |
第七号議案 |
定款の一部改正について |
第八号議案 |
労働保険事務組合事務処理規約の一部改正について
・七、八号議案は、若山副理事長説明 |
途中、近藤 駿監事から「平成16年度の事業等が適正に行われている」という監査報告がなされ、全議案が出席者全員の賛成で承認され、議事が終了した。
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【来賓挨拶:岩手県中小企業団体中央会事務局長・佐藤正徳氏来賓挨拶(要旨)】 |
昨年、初めてこの会にお招きいただきましたが、その際、本組合の財務諸表の内容の素晴らしさを褒めました覚えがございますが、今年は更に内容が進化しているように思います。
この景気低迷の中で他業種の組合活動はなかなか難しい状況でございます。本組合は役職員のご努力で順調に経過し、自己資本比率も70%という驚異的な数字であり、素晴らしいなと改めて感じております。
折角の機会でありますので経済の動向についてお話したいと思います。現在の景気は「西高東低」の冬型であります。有効求人倍率は全国平均が0.91、岩手県は0.57で全国42位という位置にあります。
最も景気の良いのが万博効果もありますが愛知県であります。勿論、トヨタという大会社の影響もあります。岩手県もその利益を幾分でも享受するということで関東自動車は増産体制にあり、東北全体でもこの増産計画による経済効果は4400億円との試算があります。
岩手県はお膝元でありますので約半分としても2200億円位と期待しております。県も自動車関連の産業を振興させようという取り組みをしようとしていますので、何とか景気回復のテコ入れへの期待があるようです。
「2007年問題」については、私は三つ位の捉え方しております。まず一つは、2007年を契機に大量の退職者が出ます。60歳定年の枠が外されるような動きもあるようですが「後継者問題」は最重要課題と考えております。
二つ目は、大量退職者の消費動向であります。消費が増え景気も回復し、雇用の回復にも繋がると思います。そして三つ目は、2007年を越しまして2050年問題になります。日本の人口が1億人を切るといっています。
2100年には今の人口が半分になるといわれています。人口減少に歯止めがかからないという問題です。
医療の面でも100床未満の病院の29%が赤字経営とのことで、医業経営もきちんとしたマーケティングが必要な時代になってきていると思います。
法律面では、本年4月に新しく制度化されました「有限責任組合」、略称でLLP(LimitedLiabilityPartnership)と申します。会社と組合の良い部分を取り入れた組織で株式会社の有限責任部分と組合のように自主的に行うことができるというものです。
使い方次第では医療の分野でも有効ではないかと考えます。税務対策上でもメリットがあるのではないかといわれています。また今国会で成立する「会社法の改正」であります。株式会社と有限会社が統合されます。
来年4月1日施行されますと新規の有限会社は設立できなくなります。既存の有限会社の存続は可能で株式会社への移行も可能です。最低資本金が撤廃され、1円でも株式会社の設立が可能になります。取締役も1人で良いことになります。
確かに規制緩和の一環でビジネスチャンスも増えますが、反面、リスクもあることをご承知の上、医療面でもどんどん良いところは取り入れください。
「中央会」は今年で50周年を迎え、11月10日(木)に記念式典を行う予定です。記念講演の演者にジャーナリストの嶋 信彦氏をお招きする予定であります。先生方にも是非ご都合がつきましたら、ご出席いただければ幸いです。
岩動専務から閉会の言葉があり終了した。
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