平成22年3月27日(土)、平成21年度第3回理事会が開かれた。「いわて医師協同組合」の21年度の事業実績は、この不況という厳しい経済環境の中でも例年並みの実績を上げられたようだ。これもひとえに、組合員の先生方のご協力の賜物であることは云うまでもない。
4月1日(木)より、医療保険制度の改定による診療が始まった。今回の診療報酬改定による医科系の改定率は、実質は僅かプラス0.027%である。勤務医の先生方の勤務状況にも有効な改善策も示されず、診療所の再診料は3点下げられ、むしろ医療関係者の全体の実感としては、マイナス気分である。昨夏の選挙での民主党はマニュフェストでは「日本の医療費をOECDの平均値まで持ってゆく」ことを掲げたが、最近、鳩山総理は「出来るだけ努力はするが、4年以内とは確約できない」と国会で答弁、自民党議員の「詐欺行為だ」との言葉に、鳩山総理は「医療崩壊をもたらしたのは、自民党政権だ!」と反論、質問した自民党議員も押し黙ってしまった。選挙前に掲げた民主党の全ての政策が、今では腰が引けてきたように見える。しかも、鳩山総理の施政方針演説の「命を守る…」という言葉があったのだが、医療は聖域でも、削減対象からの例外ともされず、厳しいものであった。当分の間、医療機関の苦しい状況は続くと思われる。2年後の平成24年度の診療報酬改定までに、どれくらいの数の医療機関が生き残れるのか不安がある。
4月1日、日本医師会では役員選挙が行われた。石川育成会長が3期目の日本医師会代議員会議長に当選した。会長選挙では、茨城県医師会の原中勝征氏が131票で当選した。対立候補の唐澤祥人・森洋一候補の得票数が合わせて225票であり、圧倒的な勝利とは言えず、キャビネット方式を取らなかったため、副会長選挙では、3人の副会長は相手側陣営から選ばれた。明らかな“ネジレ政権”であり、日本医師会の今後にも不安が残る。
世の中は明るい状況には無いが、「いわて医師協同組合」は、これまで通り眞瀬理事長の経営理念である堅実な営業方針を貫いて行きたいとの考えである。これまでにも増して、組合員の皆様のご協力、ご支援をお願いします。
菅原 克郎